初心者が知っておくとためになるドリルのメリットデメリット
ドリルとは
ドリルとは何かというと、特定の部分に焦点を当て、部分的に矯正や強化を行う練習です。
ドリルのメリットとデメリット
ドリルは上手になるために行う練習ですが、時には逆効果になることがあります。まずはなにより、指導者と練習される方が、その練習方法のメリットとデメリットをきちんと知っておく必要があります。
メリット
昔からある練習方法にはそれなりの根拠と成果があります。メリットはまさに上手くなるという事です。
デメリット・初級で行うリスク
中級者にも多いのですが・・・
- 泳ぎが崩れやすい
- 知識欲だけ満たされてしまう
- 本来の意図よりもそれそのものができるという目的に変わりやすい
理由
- 自分自身がどのように動いてどのような状態なのかを感じ取れないうちにやれば、ただやりにくい動作なだけで効果が出ない
- 大人は頭で考えて行動するため知識欲が満たされて知っているというだけで満足する
(基礎的な練習を積み上げない傾向となる) - やりにくい動作を代償運動によって同じ形を作ってしまう可能性がある
詳しい解説と補足
- 単純な動作で感覚を実感しながらその動作の精度を高めていく方が何倍も効果がありますが、練習方法だけに目が行き、狙った効果を理解していない場合が多いです。
- ちょっと辛口ですが、多くの中高年スイマーは自分の身体の特徴を知りません。「身体を育てる」ということはせずに技術を覚えれば上手になると思っている方が比較的多いです。
- 水泳歴が長くなても、肝心な自分の身体の特徴や、実感するという感覚的な成長には目を向けないまま目新しい練習方法に目を向けてそれをこなすことが目的になってしまいます。
- 動作には、本来の必要な機能とは別の機能を使って同じような運動を行う「代償運動」というのがあります。水泳のように自分自身の動きがわからない、また水平位でバランスがとりにくい状態では、効果的な動きは期待できない可能性があります。
具体例から見るドリル
例えばクロールの呼吸は片側が水中にしっかり入っていて、反対側が浮き上がって(ローリング)するものですが、片手にビート板を持たせて呼吸をするドリルでは手は浮力のあるビート板の上。つまり手が水の上です。
- 水上に手がある→身体は引き下がる
- 水上に手がある→正しい位置関係での呼吸にならない
まとめ
練習方法というのはその人にとって効果的であるかどうか、デメリットの部分のほうが多く見られる場合にはどうしたらいいのか、というところを上手く選択することが良い練習につながります。
複雑なドリル練習は、自分自身を感じとることができれば効果が上がりますが、それができたというだけでは、泳ぎに活かせているか不明です。
是非参考にしてみて下さい。