水泳をはじめたら身体が痛くなった?その理由を解説します

水泳をはじめたら身体が痛くなった?

水泳を習い始めたら、肩や腕、脚や腰が痛くなったなんてことはありませんか?指導をしているとそういうお悩みを聞くことがあります。これはほぼ身体の使い方が間違っているために起こりますので、どのような原因で起こり、どうすればいいのかを簡単に説明していきましょう。ただし、人の身体は実際に見なければ正確にはわかりません。
ここでは、だいたいの人が当てはまる項目を3つに分けてお伝えし、どんなことに気を付けたらいいのかを書いていきます。

からだを痛めてしまう3つの理由

  1. 自分の動作が見えないのでどのように動いているかわからない
  2. 支えがない状態での動きで力みやすい
  3. 目で見たものを意識しすぎる

自分の動作が見えないのでどのように動いているのかわからない

これは水泳の特徴ですが、自分の動作が見えなければ当然どのように動いているのかがわかりにくいです。本来の身体が動く範囲を超えて「水泳の動作」を行おうとしてしまう人はとても多いです。

例①
クロールで水から腕を抜きあげる動作は「腕を回す」のではなく「身体を傾けて腕を水から抜きあげる」ことが正しいですが、初心者は身体を下に向けたまま腕を上にあげてしまうということが起きてしまいます。

このムリな腕を回す行為を水の抵抗を受けながら行えば、肩の損傷が起きてしまいます。
恐らく陸上で普段の生活している時に考えたら、恐ろしいくらいの行為になります。

支えがない状態で力みやすい

これも水泳の特徴ですですが、支えがない状態というのは姿勢が保てず無駄な力が入りやすいです。

支えがない状態というのはお腹が落ちてしまい腰が痛くなりやすいです。場合によっては痛めてしまいます。無駄な力を入れたまま身体を動かせば、手足の関節や筋肉にも過度な負担をかけてしまいます。

目で見たものを意識しすぎる

見たものを意識しすぎるというのは、特にオリンピックや世界水泳などをテレビで放送する時期に頻繁に起こるのですが、目に触れたものに影響されて、そのような泳ぎをお手本とする人が多くなります。

その結果、通常ではありえない身体の動きをしてしまっていることが考えられます。

テレビで見るオリンピックや世界水泳の水泳。力強いですよね。
ですがアレは競泳なのです。「力強い」のと「力任せ」は全く別物です。

それとは別に「大きくて伸びのある泳ぎ」を「手を高く大きく回す泳ぎ」と思ってしまったりなんてこともあります。必要以上に動作を大きくするのも良くありません。

水泳を長く楽しむために必要な3つの対策

対策は簡単です。

  1. 水泳に無理な動作や身体を壊すような動作はないことを知りましょう。
  2. 自分の身体の動く範囲や特徴を知っておきましょう。
  3. 練習に「感じ取る」「実感」「俯瞰」などを入れて焦らずに分析しましょう。

水泳に無理な動作や身体を壊すような動作はないことを知りましょう

動き辛い、腕が水から抜きにくいなんていうのは動作が間違っていますから、しっかり指導者に見てもらったり、慌てずにまずは「身体の傾きが作れるか」に意識を持って行ってください。

また、人体の構造上ムリのある動きかそうでない動きかも確認しましょう。

手をぐるぐる回しにする人のイラスト

腕(肩)は普通こんな風にはまわりませんが
初心者水泳になると
なぜかこんなふうに腕をまわそうと
する人は多いです。

水中で手をぐるぐる回す人のイラスト

これはとても辛く間違った動作です。
例えば水中で肘が伸びっぱなしだったり
腕が水から抜きあがらないというのは
こうなっています。

自分の身体の動く範囲や特徴を知っておきましょう

自分の身体の状態に気づくということを大切にしましょう。

私のもとには多くの既往歴を持った人や動きの制限のある人(肩にボルトが入った人というのもありました)がレッスンを受けました。長く続けていただいたり目標を達成していただいたりしています。そういった方が成功できたのは「自分の身体の動く範囲を知っていた」というのが大きいです。

特徴を知っておくのも大切です。例えば肘の関節が最初から曲がっているとかですね。肩が盛り上がって首が前に出ているだとかです。水泳に直接影響する特徴になるので、例えば後者だと頭をしまう意識はかえって泳ぎにくくなります。

練習に「感じ取る」「実感」「俯瞰」などを入れて焦らずに分析しましょう

練習時にはなるべく「感じ取る」ことをして下さい。たまにですが、ある程度慣れてきているのに「わからない」という人がいます。わからないなりに何かを感じてるはずなのです。

「頭が真っ白だった」とか「何も考えていなかった」とか。私がボルダリング初心者でやっていた時も、とりあえず必死なら必死なりに「無理矢理感があった」とか自分でわかりますからね。そういう「感じとる」「実感」「俯瞰」は必要です。

知らなかった自分の身体を発見しながら、水泳を通じて身体を育てていけるといいですね。

まとめ

  • 水泳に無理な動作はありません
  • 自分の身体を知り動かせる範囲と正しい動きを知りましょう
  • 人間には感覚がありますので自分の身体を感じ取るようにしましょう

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