どうしたらいいの?平泳ぎのキックが進まないときの対処法

平泳ぎのキックが進まないという悩みは多いですね。その原因はそれこそ実は競泳を習っているからだと個人的には思ってるんですが。

平泳ぎのキックの、足の裏で蹴る動作というのは本当に自然なことのなです。いま一度原点に戻ってみましょう。

平泳ぎのキックが進まないふたつの理由

  • 力み(りきみ)
  • 蹴る位置が違う

力み (りきみ)

力みは進まないから力んでしまうという力みもありますし、強く蹴りださないといけないと思い込んでいて、意図的に力いっぱい蹴ってしまう力みもあります。

水泳は、水中を移動することが目的ですので、強化や力強さという競泳チックなことはまず置いておきましょう。

水中運動(アクアビクス)をしたことがある方は思い出してみて下さい。水中運動のバックキックのように、足がズボズボ水の塊の中を動いているだけでは当然前には進みませんので、力いっぱい蹴るというのはまずやめてみてください。

力みについてはこちらに詳しく書いています。

蹴る位置が違う

これはもう単純です。

そして実は指導していて一番多い事例になります。

蹴る位置が違うと足の裏は後方へ向きません。足の裏で蹴っていても効果的に押し出す位置にないという事です。これは特に女性に多いです。

逆に男性は足が下がりやすいので、下がりすぎていれば当然進まないのですが、ある程度下がっていても男性の方がよく進むことが多いのです。

腰の位置につきましては許容範囲があると思ってみてください。

正しい位置を覚えるためのチェックポイント

チェックするポイントはこの2点です。

  • 足が水から出てしまっていないか
  • 軌道は伸びやかな楕円を描けているか

足が水から出てしまっていないか

まず、足が水から出てしまっているかどうかは音と皮膚感覚でわかります。
動作中の音が聞こえるように落ち着きましょう。

足が水から出ればスースーした感じがありますので意識してみましょう。キックのみの練習であれば、たとえ引きつけ時に足が出てしまっても、蹴りだしで自分で水中に修正することはできます。それがわかるかどうかというほうが大切です。

平泳ぎキックのイラスト
平泳ぎキックの引きつけと軌道のポイント

伸びやかな楕円を作るには、曲げた足の親指を外側に向けて足を元に戻していく感じでできると思います。

自分の感覚と実際のギャップ

4泳法すべてで言えることですが、水泳は自分の動作が見えないので「やっているつもり」のギャップがどうしても出てきます。誰でもどうしてもです。

みう先生

実際の姿勢と感覚によるギャップは
映像診断が一番なのです。

動画を撮ってもらうことが難しい場合がありますので「足が高すぎる」とはどういうことかイラストを見てみましょう。

平泳ぎの間違った姿勢のイラスト
間違った足の位置で進まないキック
みう先生

○で囲ったところは間違った姿勢でのポイントですよ!

まず、このイラストの女性は先生に言われたとおりにやっています。

  • ストリームラインを作ります
  • かかとをお尻にしっかり引き寄せます

平泳ぎの指導ではこう言われると思います。女性はその通りにしてみたのです。

どうでしょうか。やっていることは間違いないですがちょっと違いますよね。

この姿勢だと次のようになります。

  • 頭が押し込まれて苦しい
  • 肩が詰まって背中に力が入り胸が落ちる
  • 腰の反った姿勢で胴体が沈む
  • かかとをお尻に引き寄せようとレッグカールのようになる

負の連鎖ともいえるこのような状態になります。

この場合の補助では蹴りだし位置だけ揃えてあげるだけでも上手く動作を覚えるようになってきますので、この蹴りだし位置が重要であるということは容易にわかります。

基本姿勢に関して書いてあります。合わせてお読みください。

対策 

下記の方法は同じことですが2つの表現を使いました。しっくりくる方でやってみてください。

膝の位置

膝をしっかり落とせば自然にお尻の高さにかかとが近づきます。

膝が抵抗になると言われて膝を落とせない方が多いですが、適切な曲げ具合というのがあります。抵抗になるのは股関節もぐっと曲げるような脚の使い方をした場合ですので、膝と股関節はどの程度曲げればよいのかを気を付けてください。

かかとの寄せ方

多くの人はレッグカールか腿前のストレッチのようにようにかかとをお尻に近づけてしまいます。膝が落とせていません。かかととお尻の高さを合わせる程度にスムーズに足を運んでいきましょう。

平泳ぎのキックのイラスト
膝はしっかり落とし的確な位置にする

軌道を確かめる

次は蹴りだしです。

伸びやかな楕円を描きます。上手な人はそのまま直線的に戻すイメージなのですが、それよりは緩やかに親指で外側に円を描いた感じがいいです。

親指を外側に向ければ自然と足の裏が出せる形になります。 小さすぎても大きすぎてもよくありませんが、初期の段階では蹴る広さはそれほど気にしなくていいでしょう。

基本的にはそんな不自然な動きではないので、やりにくいという時はどこかが間違っています。

力みをなくすためにメリハリをつける

その後は基本姿勢に戻しながらいったん脚を緩めましょう。 それによりふんわりと浮き身の姿勢に戻っていき、次の動作がしやすく惰性で進みます。

力を抜くポイントを意図的に作ります。一番いいのは何の動作もない基本姿勢に戻った時です。

みう先生

平泳ぎで進まない方の身体は、ふくらはぎの筋肉がガチガチになっていますよ!

まとめ

  • 蹴りだしの位置を確実にする

実はこの一点に限ります。

多くの方が、この最初の蹴りだし位置を補助で揃えてあげるだけで、戻しやすい軌道を自然に身に着けてくれます。

それくらい蹴りだし位置は大事というわけです。最初が違えばどうしてもズレていきます。
位置と軌道ってすごく大事ですね。それさえ守ればキックは進みます。

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